転生自由人のホームページ

← blogs

定年後の準備は早めに──第二の人生で失敗しないために

定年まで会社で働く人はまだまだ多いと思うが、定年後の準備は早めに考えておいた方がいいと思う。

世の中は残酷、冷酷なもので、どんなに一流企業のお偉いさんだったとしても、定年で会社を放り出されたら、ただの無名者として扱われる。今までのアイデンティティの多くを失い、過去の部下たちもいなくなると、かなりの孤独感、屈辱感に襲われるだろう。

会社員という肩書きが剥がされると、その人間の肩書きは「無職」に上書きされることになる。人間は所属場所がないと、不安になる生き物だ。自分の身の振りについて、定年になってからではもちろん、定年の数年前に考えるのでも遅すぎるだろう。

長年、会社漬けになっていれば、家は奥さんの領土と化しているだろうから、家に居場所はない。かといって、どこかの会社でまた働こうと思っても、定年になった人間を好条件で雇うお人好しな会社などない。どんなに高学歴、高収入だったとしても、定年後のおじさんには警備、工場、清掃などのキツい仕事ばかりだ。これが現実だ。

このような仕事に耐えられない人は、条件がかなり悪くなっても、再雇用や嘱託などで前の職場にしがみ付く。しかし、長年の慣れた職場でも、かつての同僚からはよそよそしく扱われるし、老害になるから、あまり前面にも出れない。これも一つの生き方だし、他人の人生を否定できないが、飼い殺しのようで、自分にはとても耐えられない。

質問:じゃあ、どうしたらいいのか?
回答:起業してください。以上。

もちろん、自分もかつては会社員だったから、起業の現実が厳しいのは知っている。会社員は分業の嵌め殺しで、一つのビジネスを通しで回す機会など与えられることはない。営業は営業だけ、経理は経理だけ、製造は製造だけ、のように、マシンとして最適化されるだけだ。起業は総合格闘技のような世界だから、単機能のスキルばかり磨いたのではどうにもならない。

学校も会社も基本原則は減点主義だ。だから、上から言われたことに忠実になる。新しいことに自分で挑戦して失敗するより、上から言われることを忠実に守った方がコスパがいい。たぶん、こういう心理が強固になっているのだろう。この思想を植え付けられた人には何を言っても無駄なのかもしれない。


自転車に補助輪をつけて乗っていた子供は、補助輪を外すとよく転ぶ。しかし、補助輪を外して転んで傷だらけになっても、やがて、失敗から学び、成長、自立できる。起業するのは、これと同じことだと信じるしかない。

挑戦する前から失敗が怖いから嫌だという人は多い。それなら、補助輪をつけた、子供の人生を歩めばいい。

平和はもちろん尊いが、平和の副作用で今の日本人は平和ボケだらけになったようだ。会社がなんとかしてくれる、政府がなんとかしてくれる、病院がなんとかしてくれる、という他力本願の甘えん坊ばかりになってしまった。自分の人生は自分のものだから、自分で責任をもつ、という当たり前のことを忘れてしまったようだ。

平和が終わりを告げた時、自分の身は自分でなんとかしなければならないという現実を突きつけられる。定年とは、必ずしも仕事を辞める日ではない。会社という補助輪を外される日なのだ。その日になって初めて自転車に乗ろうとしても遅い。だから、まだ会社員でいられるうちから、少しずつ補助輪を外す練習を始めた方がいい。

updated: 2026-08-11 18:12:41